整合計算のルール
このページでは、閲覧者が麻雀のルールを知っていることを前提として、整合計算の正式ルールが記載されています。
前文
1900年前後に日本に伝播した麻雀は現在も多くの人に親しまれている。
そのルールは日本独自の変化を遂げた。計算方法の主要な部分は簡略化されていった。
しかし、依然として符計算が複雑な要素として残っている。加えて、リーチとドラが隆盛しインフレした点数に対して符の影響は比較的小さなものである。
一方、満貫以上では符計算がなく、異なる翻数で同じ点数になる場合があり、詳細な符計算に比べ非常に大まかでる。そのため点数計算方法は全体としてその理念に一貫性を欠いている。
他方、三人麻雀では点数計算が未だ統一されていない。
このような問題に対処するため、これまで点数計算方法の改善案がいくつか提案されてきた。その多くは比例計算によるものであった。それは簡明ではあるものの、4翻以下は翻数に応じた倍々計算となる現行の点数体系に基づく戦略に対し、根本的な戦略の転換をもたらすものであった。戦略の転換は、これまで練り上げてきた戦略の価値を貶めうる。
符計算を廃止し30符ラインで計算する簡易法は広く知られるところであるが、現行の計算方法を置き換えるには至っていない。これは、符計算の廃止が一部の既存の雀士にとって既存の戦略の価値を低下させ不利益となるものであることが一つの要因と考えられる。
ルールは、一部の人ではなく、すべての人にとって利益となることが望まれる。麻雀の点数計算のルールも、符計算による戦略を好む雀士や計算方法の簡略化を望む雀士、及び将来を含めたすべての雀士にとって利益となることが望まれる。
ここに、すべての雀士にとって利益となるよりよい麻雀のために、符計算の要素を残しつつ符計算を廃止し、戦略の変化を抑え、かつ三人麻雀でも適用可能な体系化された麻雀の点数計算方法「整合計算」のルールを定める。
翻数
役
次に示す通り、役の翻数を変更する。
| 慣例 での翻数 | 整合計算 での翻数 | 役名 |
|---|---|---|
| 1 | 0.5 | 平和 |
| 2 | 1.5 | 七対子 |
| 2 | 2.5 | 対々和 |
| 2 | 2.5 | 三暗刻 |
| 2 | 3 | 三槓子 |
※平和は、必ず次項の門前清栄和(メンゼンチンロンホー)か門前清自摸和(メンゼンチンツモホー)が複合するため、合計翻数は最低1翻となる。役が平和のみ場合でも役一翻縛りを満たしてあがれる。
※七対子は、必ず門前清栄和か門前清自摸和が複合するため、合計翻数は最低2翻となる。
符翻
次に示す通り、符翻を定義する。
| 翻数 | 名前 | 読み | 定義 |
|---|---|---|---|
| 0.5 | 門前清栄和 | メンゼンチンロンホー | 門前でのロンアガリ。 |
| 0.5 | 二暗刻 | リャンアンコー | 2組の暗刻子。 |
| 0.5 | 一槓子 | イーカンツ | 1組の槓子。 |
| 1 | 二槓子 | リャンカンツ | 2組の槓子。 |
符翻は役ではないため、符翻だけでは役一翻縛りを満たせずあがれない。
翻数
以降では単に「翻数」というときは特に定めのない限り、次に示す通り計算したものをいう。
$$ 翻数 = 成立する役・符翻・ドラの合計翻数 $$
規則と基点
条件の規則
次に示す通り、条件の規則を定義する。
| 名前 | 別称 | 規則 |
|---|---|---|
| 条件の第1規則 | ツモであがったときに親と子の間で支払われる点数の 基点は1000点に等しい。 | |
| 条件の第2規則 | 么二式 | ツモであがったときに親と子の間でに支払われる点数は、 ツモであがったときに子と子の間で支払われる点数の 2倍に等しい。 |
| 条件の第3規則 | ロンであがったときの得点は、 同じ翻でツモであがったときの得点と等しく、 振り込んだ者がすべて支払う。 |
条件の基点
次に示す通り、条件の基点を定義する。
条件の基点とは、条件の第1規則で定められる点数、及び条件の第1規則に条件の第2規則または条件の第3規則を適用し得られる点数である。
翻の規則
次に示す通り、翻の規則を定義する。
| 名前 | 規則 |
|---|---|
| 翻の第1規則 | 2翻の点数は、条件の基点に等しい。 |
| 翻の第2規則 | 1翻以上4翻以下の点数は、1翻小さい翻数での点数の2倍に等しい。 |
| 翻の第3規則 | 1翻以上4翻以下の小数第1位が5である翻数での点数は、 0.5翻小さい翻数での点数の1.5倍に等しい。 |
| 翻の第4規則 | 4翻以上13翻未満の点数は、条件の基点の翻数倍に等しい。 |
| 翻の第5規則 | 13翻以上または役満の点数は、条件の基点の16倍に等しい。 |
公式
次に示す通り、翻の規則における公式が成り立つ。
| 名前 | 翻数の範囲 | 公式 |
|---|---|---|
| 翻の第1~第3規則 | $$ 1 \leq 翻数 \leq 4 $$ | $$ 点数 = 条件の基点 \times 2^{[翻数]-2} \times (1+翻数-[翻数]) $$ |
| 翻の第4規則 | $$ 4 \leq 翻数 < 13 $$ | $$ 点数 = 条件の基点 \times 翻数 $$ |
| 翻の第5規則 | $$ 13 \leq 翻数 $$ 役満 | $$ 点数 = 条件の基点 \times 16 $$ |
※[]はガウス記号であり、ある値について、それを超えない最大の整数値を表す。
翻の基点
次に示す通り、翻の基点を定義する。
翻の基点とは、「子がツモであがったときの親の支払い」及び「親がツモであがったときの子の支払い」の点数である。
基点公式
次に示す通り、規則と基点の定義より基点公式が成り立つ。
点数は、条件の基点と翻の基点の積を1000で割った商に等しい。
$$ 点数 = 条件の基点 \times 翻の基点 \div 1000 $$
基点表
次に示す通り、条件の基点と4翻未満の基点を1つの表に統合した基点表を定める。
| 条件 | 基点 | 翻数 |
|---|---|---|
| 子のツモあがりで子が支払うとき | 500 | 1 |
| (該当なし) | 750 | 1.5 |
| 子のツモあがりで親が支払うとき 親のツモあがりで子が支払うとき | 1000 | 2 |
| 三人麻雀で子のあがり | 1500 | 2.5 |
| 三人麻雀で親のあがり 四人麻雀で子のあがり | 2000 | 3 |
| 四人麻雀で親のあがり | 3000 | 3.5 |
特別な規則
250点単位と例外
点数は250点単位とする。
点数計算の例外
次に示す通り、計算結果が250の倍数とならない場合、例外として最も近い250の倍数になるように点数を増やす。
| 条件 | 翻数 | 点数 |
|---|---|---|
| 子がツモであがったときの子の支払い | 1.5 | 500 |
| 三人麻雀で子のあがり | 1.5 | 1250 |
| 四人麻雀で子のツモあがり | 1.5 | 1750 |
点数表示装置の例外
250点単位で表示できない点数表示装置を用いる場合、例外として百の位以下が250の点数を200の表示、750の点数を700の表示で代用する。
この対応ができない場合、点数の十の位を切り上げて100点単位にした点数を代わりに適用する。
4翻以上の名前
次に示す通り、4翻以上の各翻数を別の名前で呼ぶことができる。
| 翻数 | 名前 |
|---|---|
| 4翻以上6翻未満 | 満貫 |
| 6翻以上8翻未満 | 跳満 |
| 8翻以上12翻未満 | 倍満 |
| 12翻以上13翻未満 | 三倍満 |
| 13翻以上 | 数え役満 |
名前だけで指定される点数
翻数を指定せず、単にこれらの名前だけで点数を指定する場合、その点数は対応する翻数のうち最も小さい翻数であがったときの点数に等しい。
本場
本場が増えた時、親は積み棒として250点棒またはそれを表現する物を場に提示する。
ツモであがったとき、他家から 250点×積み棒の合計点数 ずつ受け取る。
ロンであがったとき、振り込んだ者から(プレイヤー数 - 1)× 積み棒の合計点数 だけ受け取る。
付則
慣例に従うルール
以下のルールは、慣例に従う。
- その他の翻数
- 役満を超える点数
- 包
- ノーテン罰符
- 試合開始時の持ち点
- 試合終了時の精算方法
- 罰則
- 本ルールに定めのないその他の麻雀のルール
パブリック・ドメイン
本整合計算のルール作成者は、整合計算の普及促進のため、本ルールを CC0 1.0 によってパブリック・ドメインに提供する。
したがって、本ルールは、たとえ営利目的であっても、許可を得ずに複製、改変・翻案、配布、上演・演奏することができる。