5つの重要なルール
2022/7/18追記 このページは、黎明期の綾目麻雀のコンセプトについて記述されています。現在の綾目麻雀とは異なる場合があります。
綾目麻雀のルールには一般的な麻雀のルール比べてかなり多くの変更点があります。
その中でも特に重要な5つのルールについて、大まかに解説します。
2人以上4人以下でプレイ
多くのテーブルゲームはルール上、2人または複数人でプレイできます。複数人でプレイできるゲームは、ゲームバランスを無視すれば2人だけでも7人以上の大人数でもプレイでき、プレイ人数は決まっていないのが普通です。
例えばトランプの大富豪は3~6人ぐらいでプレイされることが多いですが、やろうと思えば2人でも10人でもプレイすることができますよね。
ところが、麻雀は基本的には4人でプレイするゲームです。私が知る限り、3人以下でも5人以上でもなく4人だけでプレイするテーブルゲームは麻雀だけです。
三人麻雀もありますが、なぜか4人で行う麻雀とはかなり異なるルールとなっています。 私の感覚では、三人麻雀はより大きな上がり形になりやすく、4人で行う麻雀と比べて射幸性の高いルールです。
もし3人で麻雀をしたいなら、 三人麻雀をするか、4人で行う麻雀のルールを3人用にアレンジしてすることになります。2人でしたいなら、4人で行う麻雀のルールを2人用ににアレンジしてすることができます。もともとの麻雀のルールは、”4人でプレイすることを前提としてゲームバランスが保たれたルール”だと思われますから、3人以下でプレイするとの場合もゲームバランスは崩れるでしょう。
ゲームバランスを保つために、プレイ人数が3人以下でも5人以上でもなく4人いなければならないというのは、人々が麻雀をする機会を低下させるでしょう。
より麻雀が普及するために、2人以上4人以下のいずれの人数でもゲームバランスが保たれるルールを作ることは必須要件だと思います。
喰い下がりの廃止
喰い下がりのルールはどのようにして作られたのでしょうか。
このページによると、『戦後、門前アガリの手役を一翻アップで計算するようになった』が、 『「門前はアップ」という発想は、やがて「副露はダウン」というように発想が逆転し』たそうです。
門前を副露アガリよりも重視するのは理解できますが、副露をダウンすると門前を優遇しすぎるように感じます。なぜなら、副露をダウンせずとも門前ツモとリーチですでに門前が優遇されているからです。
喰い下がりと門前ツモとリーチという3つの門前優遇のため、一気通貫や三色同順、チャンタといった2翻役が割に合わない役になっている思います。1翻役である喰いタンが多くの場合認められるのに、喰い平和と喰い一盃口は認められないのも理解に苦しみます。
それならいっそのこと、喰い下がりを廃止してしまいましょう。 門前優遇は門前ツモとリーチだけで十分です。
喰い下がり廃止に倣って喰い平和可とすると平和が強すぎてしまうので、 役1翻縛りとして、1翻喰い下がり不可の「平和」役を 0.5翻喰い下がり可の「新平和」役に替えることにより役のバランスを調整します。副露アガリの割合が大きい混一色と清一色は1翻下げてそれぞれ2翻役、5翻役にします。
喰い下がりの廃止により、初心者が役を覚えやすくなるというメリットもあります。現在のルールでは役ごとの喰い下がり有り無しの基準に合理性が乏しく、覚えるのだけでもそれなりのコストがかかってしまいます。
点数計算方法の改善
現在の点数計算方法は複雑すぎます。その要因として次のような点が挙げられます。
- 符計算
- 平和・七対子の例外
- ダブル切り上げ・トリプル切り上げ
- 倍々計算
- 親子の点数差
- 「最低1000点」という暗黙のルール
- ロンとツモで得点が異なる場合があること
- 5翻以上では翻が上がっても点数が変わらない場合があること
- ダブル役満等の扱い
このような複雑な計算方式が採用されているため、符と翻から点数を導く式も大変複雑です。
しかし、綾目麻雀の点数計算ではこれらの問題点が解消され、翻数から点数を次のたった2つの式で導くことができます。
点数 = (プレーヤー数 - 1) × ⌊翻数 + 1⌋⌈翻数 + 1⌉ × 10000 (役満と9翻以上を除く)
点数 = (プレーヤー数 - 1) × 10000 (役満と9翻以上の場合)
※ ⌊x⌋は床関数、⌈x⌉は天井関数
この計算方法は現行の計算方法より簡単で合理的です。
精算方法の改善
現在の麻雀は点数計算と同様に精算方法も複雑です。
麻雀は「点数」を最終結果にするという点が他のゲームとは大きく異なります。
他のゲームの多くは勝敗が決するか、順位が結果として示されます。ゲームとしての最終目的は、前者では勝利であり、後者では1位を取ることです。
それでは麻雀のゲームとしての最終目的は何でしょうか。一般的には以下の4つが挙げられると思います。
- 1位を取ること
- 勝利すること
- 最初の点数より高い点数を取ること
- より多くの点数を取ること
普通はプレイヤーが4人いますから、1位を取ることが最初に思い浮かぶ目的でしょう。
次に、「勝利することが目的である」と考える人がいます。ところが、麻雀における「勝利」は極めて曖昧な概念なのです。もし1位が勝利とすれば、2位~4位は敗北となりますが、点数で結果が示されるため、敗北である2位~4位にも結果に差が生じることになります。また、考え方によっては1位と2位を勝利、3位と4位を敗北ととらえることもできてしまいます。
ここで詳しくは説明しませんが、「最初の点数より高い点数を取ること」や「より多くの点数を取ること」も最終目的と見ることができます。このように複数の目的が挙げられる麻雀では、自明な目的は一意に定まっていないのです。
その理由は点数を最終結果としているからというのに加え、その点数を出す過程で「オカ」や「ウマ」による順位の反映が行われていることや、麻雀が賭け事として広まったことがあります。
対照的に綾目麻雀では精算方法の合理化が検討されました。綾目麻雀のゲームとしての最終目的は高い順位を取ることとされています。
ここで複数試合を行ったとき、総合的な結果を1つの値で表せないという点が問題となってきます。 この問題点は、ある計算方法によって解決することができます。
通常ルール/競技ルールの選択可
綾目麻雀のルールは多くの人がプレイしたいと思うことを第一の目標としています。歴史と普及可能性を鑑みた結果、綾目麻雀のうち最もルールの分量が多い通常ルールは競技性と偶然性の両方が重視されています。
これに対し、 競技性だけが重視されたルールが競技ルールです。


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